2022/09/07
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夏目友人帳のニャンコ先生とは!? 酒を飲みたいキャラ&人吉・球磨地域との関係は!? 聖地巡礼スポットも紹介!
大人気の漫画・アニメの『夏目友人帳』で、作中登場する「ニャンコ先生」は何かと話題にあがる人気キャラですよね。「ニャンコ先生」と「お酒」の関係とは何なのでしょうか?
また、『夏目友人帳』は熊本県の人吉(ひとよし)・球磨(くま)地方との関係が深いようなのですがその真相は?
ここでは、順にその謎を紐解いていきます。
『夏目友人帳』とは
【概要】
『夏目友人帳』は、2003年に白泉社の『LaLa DX』7月号に読み切り掲載され、'05年から同誌で隔月連載されました。その後、'07年9月から白泉社の『LaLa』で連載を開始した漫画です。
作者は熊本県出身の緑川ゆきで、'22年現在も『月刊LaLa』にて連載中です。
また、2008年よりTVアニメ化もされ、'17年までに第6期まで放送されています。'18年には映画『劇場版 夏目友人帳〜うつせみに結ぶ〜』も上映されました。その後、'21年に映画『夏目友人帳 石起こしと怪しき来訪者』が上映されたのは記憶に新しいところです。
【あらすじ】
主人公・夏目 貴志(なつめ たかし)は、幼いころから不思議な能力を持っていました。それは、普通の人には見えない「妖怪(ようかい)」の姿を見ることや声を聞くことができることです。両親を早くに亡くし、不思議な能力を持っていたこともあって、親戚中をたらいまわしにされることになります。
父方の遠縁の藤原夫妻に引き取られることになりますが、貴志は彼らに迷惑を掛けないようにするため不思議な能力のことは隠し通すと決めていました。
そんなある日、妖怪に追われている最中に、その妖怪から「レイコ」という名前を耳にします。逃げている途中、何かが封印されていた祠(ほこら)の封印を解いてしまいました。その祠から出てきたのは一匹の招き猫。その猫から母方の祖母「夏目 レイコ」のことや「友人帳」のことを聞くこととなります。
ここから、夏目 貴志と妖怪の物語が始まります。
ニャンコ先生とは
上記あらすじで登場した、祠に封印されていた招き猫、それが「ニャンコ先生」です。もう少し解説していきます。
ニャンコ先生は、本来「斑(まだら)」と呼ばれる大妖怪で、白い大きなケモノの姿をしています。長い間、招き猫を依り代(よりしろ)に封印されていたため、身体がカタチに慣れてしまったそうです。
封印を夏目 貴志に解いてもらった恩もあり、「しばらく用心棒でもしてやるから、先生とでも呼ぶんだな」と作中で語っています。そして貴志は、招き猫のことを「ニャンコ」と呼んでいたため、そのまま「ニャンコ先生」になりました。
ニャンコ先生は、貴志が死んだら「友人帳」をもらうという約束で行動を共にします。普段は招き猫の姿ですが、本来の斑の姿に変化したときには優雅で雄々しい姿と圧倒的な強さを見せつけてくれます。
ところでこの『夏目友人帳』に登場する「ニャンコ先生」といえば、「酒好きキャラ」「お酒を一緒に飲みたいキャラ」などのランキングで常に上位に入っています。作中でのニャンコ先生の好物は、「饅頭などの甘味」「エビ・イカ」「酒」で、「猫ころし」というお酒を飲む姿はアニメでもよく描かれています。ちなみに酒のつまみでは「イカ焼き」が特に好物のようです。
人吉・球磨地域の聖地巡礼を行うと、ところどころでニャンコ先生や『夏目友人帳』関連のものに遭遇することでしょう。
人吉・球磨地域と『夏目友人帳』の聖地の紹介
『夏目友人帳』では熊本県の人吉(ひとよし)・球磨(くま)地域がモデル地となっているため、熊本県は県をあげてコラボ動画なども作成しています。
また、作中でも人吉・球磨地域が描かれている場面も何ヶ所もあり、聖地としてファンに親しまれています。
以下に「人吉・球磨地域とはどんなところ?」や「聖地はどこ?」について紹介していきます。
人吉・球磨地域とは
人吉(ひとよし)・球磨(くま)地域とは、熊本県の「人吉市」と「球磨村」またはその周辺の地域を指しています。
山々に囲まれた盆地に位置し、日本三大急流の球磨川(くまがわ)が流れる豊かな地域です。
鎌倉時代から明治維新までの約700年間もの長い間「相良(さがら)氏」によって統治され、県下最多の歴史遺産を保有。「〜日本でもっとも豊かな隠れ里-人吉球磨〜」として日本遺産にも認定されています。
人吉・球磨地域は、13年連続日本一の水質を誇る川辺川(かわべがわ)を有し、良質な川魚や農産物、畜産にも恵まれています。
「球磨焼酎」は良質な焼酎であり、世界ブランドとしても有名です。天皇に献上した「山江の栗(やまえ栗、球磨栗)」や黒毛和種の「球磨牛」など、世界に誇る特産品やグルメが満載です。
また「人吉温泉」は「美人の湯」とも言われ、泉質は炭酸水素塩泉で美肌効果があるとされています。
『夏目友人帳』の聖地を紹介
ここでは作中で登場するさまざまな景色の中から、熊本県の人吉・球磨地域を中心に一部を紹介していきます。
非常に多くの場所が再現されており、『夏目友人帳』の世界を知るとともに「人吉・球磨」地域のことも知っていただければ幸いです。
◇人吉駅
九州旅客鉄道(JR九州)の駅ですが、くま川鉄道との共同使用駅でもありくま川鉄道では同駅を「人吉温泉駅」と称します。第2期8話で登場、作中でよく描かれている白地に赤と青のラインが入っている電車は、くま川鉄道の車両をモデルにしています。
住所:熊本県人吉市中青井町
◇天狗橋
日本三急流の球磨川に架かる橋で、夏目の通学路としてアニメでもたびたび登場しています。
※2020年7月の豪雨で被災、現在は通行止めになっています。
住所:熊本県人吉市中神町1−2
◇紅取橋(べにとりばし)
上記の天狗橋の上流に架かる橋です。
作中でも第5期3話などで登場、紅取橋から見える赤のアーチが特徴的な天狗橋が見えるカットもありました。
住所:熊本県人吉市中神町馬場
◇大畑(おこば)駅
1909年に鹿児島本線の所属駅として開設された歴史ある駅で、第1期7話などに登場しています。
住所:熊本県人吉市大野町
◇人吉市・鍛冶屋町通り
相良藩の時代には多くの鍛冶屋があった場所で、風情のある石畳や白壁の商家など歴史的な街なみが保存されています。
第3期3話でこの街並みが描かれていました。
住所:熊本県人吉市鍛冶屋町
◇松谷棚田(まつたにたなだ)展望所
標高150〜250mの山腹斜面に大小さまざまな不整形の田んぼが扇状に広がる「松谷棚田」を一望できる展望所です。
第1期の7話に登場。
住所:熊本県球磨郡球磨村大字三ケ浦松谷
◇田町菅原天満宮
小さな御社ですが、第2期のオープニングで登場した名取が階段に腰掛けていました。
住所:熊本県人吉市田町37
◇毘沙門堂
人吉市大柿地区にある、歴史ある毘沙門天を祀る仏堂です。
作中では第2期10話などで登場、ここの石塔群は印象的でした。
※こちらも2020年7月の豪雨で被災、現在は修復中。
住所:熊本県人吉市中神町
◇三日原(さんじがはる)観音堂
江戸時代から信仰されていたようで、相良三十三観音めぐりの4番札所です。作中では第1期1話での背景で観音堂の階段が、第4期4話では観音堂が描かれていました。
住所:熊本県人吉市下戸越町
◇西瀬橋
上記の紅取橋よりも更に上流に架かる西瀬橋。作中では第5期2話に登場しました。
※2020年7月の豪雨で被災し橋桁の一部が流出しましたが、現在は半復旧されています。
住所:熊本県人吉市相良町
◇東林寺(とうりんじ)
このお寺は1680年に天瑞和尚(てんずいおしょう)によって開山されました。この寺院の旧参道に沿った崖面には、観音像などの仏像や八幡神(はちまんしん)・春日神(かすがじん)などの神像など29体の摩崖像(まがいぞう)などの彫刻があります。
第5期のオープニングにも、ここの石像が登場していました。
住所:熊本県人吉市浪床町3008
◇栗林橋
人吉市と球磨村の間を流れる球磨川の支流の馬氷(まごおり)川に架かる橋です。OVA「いつかゆきのひに」で、夏目の家の周辺の景色として登場しています。
住所:熊本県球磨郡球磨村大字渡
◇淡島(あわしま)神社
この神社の鳥居をくぐると安産祈願や腰から下の病にご利益があると言われています。近くには樹齢500年を超える大きなイチイガシの木があります。3期6話にてこの淡島神社周辺地域も描かれていました。
住所:熊本県球磨郡山江村万江144
◇雨宮神社
神社の創建は不明。1400年代に再興された記録があり、歴史はかなり古いでしょう。第4期、第6期のオープニングに登場しています。
住所:熊本県球磨郡相良村大字川辺5886
◇一武八幡宮(いちぶはちまんぐう)
旧一武村の村社であり、昔から厄除け・開運の神様として祀られています。第4期5話にて登場していました。
住所:熊本県球磨郡錦町一武1193
◇おかどめ幸福地蔵菩薩
「おかどめ幸福駅」という名前の駅の道向かいに鎮座するお地蔵さんです。作中では、第3期4話で登場しています。
住所:熊本県球磨郡あさぎり町免田西 1512
◇里の城(さとのじょう)大橋
日本三急流の球磨川に架かる、全長186mの長い橋で、こちらも第3期4話や第5期1話に登場しました。
住所:熊本県多良木町
◇祓川橋(はらいごうばし)
霊峰・市房山(いちふさやま)の登山口にある橋です。第1期13話や第3期10話などに登場した橋です。
※2020年7月の豪雨で被災、橋は崩壊してしまい2022年現在、まだ再仮設工事は始まっていないようです。
住所:熊本県球磨郡水上村湯山1122-264
◇八代(やつしろ)駅
熊本県第2の都市で、八代市の中心駅です。作中では第1期9話、第6期3話などで登場しました。
住所:熊本県八代市萩原町
◇笠松橋
1869年に架橋された歴史ある石橋です。第2期・第6期のオープニングに登場しています。
住所:熊本県八代市東陽町河俣
◇上色見熊野座(かみしきみくまのいます)神社
1772年に建立、97基もの石灯籠が並び神秘的な雰囲気を醸し出しています。第3期の2話に登場したほか、緑川ゆき原作アニメ『蛍火の杜へ』の舞台にもなりました。
住所:熊本県阿蘇郡高森町上色見2619
◇幣立(へいたて)神社
日本最古の神社とも呼ばれ、万物の親神である「大宇宙大大和神(おおとのちおおかみ)」が唯一祀られています。この神社は「隠れ宮」とも呼ばれ、最古の神社と言われながらもあまり知られていません。作中では第3期1話に登場しました。
住所:熊本県上益城郡山都町大野712
球磨焼酎とは
「人吉・球磨地域とは」でも少し紹介した「球磨焼酎(くましょうちゅう)」。
上記でも紹介したこちらの熊本県と夏目友人帳のコラボ動画「夏目友人帳 × 熊本県「人吉・球磨での優しい時間」でも、ニャンコ先生が飲んでいました。
熊本県の最南端、山々に囲まれた盆地に位置する人吉・球磨は、盆地特有の寒暖差の激しい気候、風土が育む豊かな大地、日本三急流のひとつ球磨川の良質な水を有し、熊本でも有数の米どころです。その米と水から造られる極上の本格焼酎が「球磨焼酎」です。
人吉・球磨地域には27の蔵元があり、その銘柄は200以上のブランドを誇っています。日本の本格焼酎で産地呼称が認められているのは、この「球磨焼酎」を含めて4つしかありません。
「球磨焼酎」は、熊本の良質の米と水にこだわり、現在ではコニャックやボルドーワインなど世界の銘酒と肩を並べるほどになりました。
日本が世界に誇る「球磨焼酎」、ニャンコ先生の大好物でもある「イカ焼き」と一緒に味わってみたいです。
まとめ
「夏目友人帳のニャンコ先生とは!?酒を飲みたいキャラ&人吉・球磨地域のとの関係は!?」
ということで紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
近年は、アニメや漫画の舞台を巡る「聖地巡礼」やその舞台となっている自治体が作品の応援とともに地域活性化も含めてのコラボ企画などもよく見聞きするようになりました。
人吉・球磨地域の聖地巡礼を行う際には所々でニャンコ先生が出迎えてくれ、『夏目友人帳』の世界を堪能することができることでしょう。その地域の空気を吸い、景色を眺め、おいしいものを食べて、飲む。そうすることで新しい発見や感動も見つけることができるのではないでしょうか。
是非、あなたもそんな世界へ出かけてみて下さい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ライター:呉東 和虎
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