2023/01/17
静岡県
しずおか葵プレミアムとは?静岡市民の選んだ逸品はどんなもの?
しずおか葵プレミアムとは?
静岡市が国内や世界へ向けてアピールしている特産品をご存知ですか?
恵まれた気候や自然を活かし産業や文化が育まれた静岡市では、多くの優れた逸品が生み出されています。独自の文化や技術などで作られた価値ある商品・製品を広めようと2009年から始まった認証事業が「しずおか葵プレミアム」です。
認証にはいくつかの基準があり、現在は49品が認証されています。認証されると、徳川家康に由来する葵の葉と富士山のシルエットがデザインされたロゴマークをつけることができ、技術や価値が「他にはないプレミアムなもの」として国内外に紹介されます。
静岡市はどんな街?
まず、静岡市をご紹介します。
静岡市は静岡県の県庁所在地で、人口68万人ほどの政令指定都市です。(令和3年12月現在)温暖な気候で海・山・川などの自然に恵れ、みかんやいちご、お茶、しらす、桜えびなどが全国でも有名な特産品です。
江戸幕府を開いた徳川家康にゆかりのある街としても知られ、世界文化遺産となった「三保の松原」や国の特別史跡の「登呂遺跡」、日本三代美港の「清水港」などの多くの観光地を保有しています。
アジア最大級の大道芸フェスティバル「大道芸ワールドカップin静岡」や「静岡まつり」など100万人を超える参加者が集まるイベントも開催されます。東京から新幹線で60分ほどで、都会すぎず田舎すぎない街として注目されている静岡市です。
しずおか葵プレミアム認証品はどんな商品?
しずおか葵プレミアム認証品にはいくつかの選考基準があります。
地域性や独自性、希少性、将来性などの評価に加え、静岡市ならではの製法や技術で生産されているか、静岡市にちなんだ伝承・物語のエピソードがあるか、などの7つの要件から総合的に判断し選考されています。ジャンルは、お菓子やお茶、工芸品や酒など幅広くあります。
その中でも、2017年より始まった「しずおか葵プレミアムAWARD」では、静岡市民の投票によって「100年先まで大切に残していきたい」商品が選ばれています。
AWARD認定品は、書類審査・現品審査の1次審査と、市民投票・専門委員会の2次審査を経て決定されます。対象商品は、販売開始から3年以上経過している商品であること、主に市内の資源を活用し企画・販売することなどの条件があります。
それでは、「しずおか葵プレミアムAWARD」に選ばれた商品の中から、私、静岡県在住ライターのオススメ品を4つご紹介します。
こちらの4つを選んだ理由は、静岡県民でも知っている人は多くないと思ったからです。
商品自体の知名度は高く、多くの人が目にしたことはあるはずです。しかし、それらが静岡市の特産品であることを私は知りませんでした。
今回はみなさんにも、そして地元静岡県の人たちにも、静岡市が誇る逸品を知っていただきたいと思います。
「しずおか葵プレミアムAWARD」おすすめ品4選
子どもたちの交通安全・防犯を支える「横断バッグ」
2019年度しずおか葵プレミアムAWARD認証品プロダクト部門グランプリ「横断バッグ」
1963年、登下校時の子どもたちが事故に巻き込まれないようにとの初代社長の思いから「横断バッグ」は考案されました。
半世紀以上にわたり、横断バックで子どもたちに寄り添ってきた株式会社ミヤハラの登録商標です。遠くからでも子どもたちが歩いていることがわかる「横断中」という文字と横断標識のマークが入った目立つ黄色いバッグが特徴です。
静岡県の小学生なら前に持っている横断バッグですが、静岡県独自の文化なようです。静岡市に限らず県内では多くの学校、幼稚園で安全グッズとして新入生に横断バッグの購入を推奨しています。
横断バッグの生地、部材等はすべて日本製を使用。裁断・裁縫・検査まで日本国内で行うこだわりの逸品。小学校6年間使えるように補強テープや重ね縫い等の工夫、撥水加工も施され丈夫に作られています。現在は60種類ほどあり、カード入れ、スマホホルダー、大人も使えるバッグなどを展開しています。
我が家の小学生と幼稚園児ももちろん持っています。
横断バッグのミヤハラ 公式サイト https://oudanbag.com/
全国的にも人気のロングセラー「やきとり缶詰」
2019年度しずおか葵プレミアムAWARD認証品食品部門グランプリ「やきとり缶詰」
1933年(昭和8年)創業、株式会社ホテイフーズコーポレーションの「やきとり缶詰」。やきとりなら、ホーテイ!ヤキヤキのCMと、缶詰に描かれたヤキヤキ親父のイラストでは静岡県内ではおなじみです。1970年発売からの販売累計数は9億缶以上。
やきとり缶詰の年間販売数は2000万缶を超え、おかずやおつまみとして、また災害時の備蓄食としても選ばれています。2019年には宇宙日本食として認証されています。
「やきとり缶詰」は国産鶏肉を本物の炭火で焼き上げており、本格的な焼鳥が味わえる缶詰です。定番のタレ味は、甘く濃厚な秘伝のタレに焦がし醤油を加え香ばしく、ビールのおつまみ、ごはんのおかずにも合う人気商品です。
他にも塩味、ガーリックペッパー味など数種類。加熱いらずで手軽なやきとり缶詰は、お弁当のおかずに入れたり、チャーハンや親子丼、巻き寿司など使い方もさまざまです。
やきとり缶詰のホテイフーズ 公式サイト https://www.hoteifoods.co.jp/
歴史と伝統を持った曲げわっぱ 井川メンパ
2017年度しずおか葵プレミアムプロダクト部門グランプリ 井川メンパ
井川メンパは大井川の上流にある山間地「井川」で作られた漆塗りのお弁当箱です。
「メンパ」の語源は昔からいくつかあるものの、決定的な由来は残っておらずわからないそうです。全国でも有名な大館曲げわっぱや福岡の博多曲物(まげもの)など、曲物の呼び方は地域によって異なります。
井川周辺地域では「メンパ」と呼んでいたようです。薄く削ったヒノキを曲げて器にし、継ぎ目を桜の皮で縫い止め、継ぎ目に漆を塗り固め仕上げた井川メンパは、一子相伝にして受け継がれてきた伝統工芸品。天然漆の美しい光沢が特徴です。
現在は静岡市内でただ一人の井川メンパ職人六代目の望月栄一さんが、静岡産のヒノキを主に使い、漆塗りの仕上げまでの工程を一人で行っています。
現代のプラスチックのお弁当箱とは違い、ごはんのしっとり感を長時間保ち、軽くて丈夫な井川メンパ。吸湿性が良いヒノキと抗菌効果のある漆を使うことで、夏は傷みにくく冬は温かいお弁当が味わえます。修理が可能なので一生モノとして長く愛用できます。
井川メンパ製造元 望月 http://tuhanshizuoka.com/menpa.html
地元民おすすめ品 まぐろ缶詰 由比缶詰所
2019年度しずおか葵プレミアムAWARD認証品食品部門認証品「特選まぐろ綿実油漬」
静岡県はマグロ類缶詰の生産量が全国一位の缶詰大国です。(令和2年時点)
静岡市には、シーチキンで有名なはごろもフーズ、いなばライトツナでおなじみのいなば食品などの大手企業の本社がありますが、他にも地元民に愛されるマグロ缶詰があります。それは、しずおか葵プレミアム認証品として選ばれている株式会社由比缶詰所の「まぐろ缶詰」。一度食べたら忘れられない逸品です。
由比缶詰所がある由比町は、桜エビ漁が全国的にも有名な港町です。その地で地元民から特別な缶詰として親しまれてきたのが「まぐろ缶詰」です。
鮮度の良い夏のびんちょうまぐろと綿実油(綿の実を絞った油)を使った「特選まぐろ綿実油漬」は由比缶詰所の代表商品。
手土産やお中元、お歳暮などの贈答品として信頼のある商品です。厳選された原料を使い、半年以上丁寧に熟成された味は全国へとファンを広げています。
また「特選まぐろオリーブ漬」もおすすめ。良質な夏のびんちょうまぐろを地中海産100%のオリーブで熟成させた風味豊かな商品です。パスタやサラダにオイルごと使え、さまざまな料理と相性抜群です。
由比缶詰所 公式HP https://yuican.com/
まとめ
静岡市が誇る逸品「しずおか葵プレミアム」をご紹介しました。
静岡市や市民から選ばれた認証商品は積極的に国内外にPRされ、イメージアップ・売上向上に繋がっているようです。
そして、消費者は価値の高い静岡ブランドの商品を安心して購入することができます。
歴史と伝統のある「しずおか葵プレミアム」認証品は、お茶や紅茶、静岡特産品の桜えびやしらすを使った加工品などまだまだあります。ぜひご覧いただき、お試しください。
参考資料
静岡県HP/まぐろ類缶詰の生産量日本一
ライター:たまぽん通信編集部 こうみ(静岡県在住)
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