2023/02/02
漫画家・声優
新潟県出身の漫画家10選!それぞれの有名作品もあわせて紹介!
マンガ・アニメの聖地として有名な新潟県。
「マンガ・アニメを活用したまちづくり構想」を発表し、「新潟市マンガ・アニメ情報館」ではギャラリーやイベントが開催されています。
マンガ・アニメの祭典「にいがたアニメ・マンガフェスティバル(がたふぇす)」では、アニソンライブやコスプレパレード、作品展示など様々イベントを開催。街全体が盛り上がっています。
誰もがその名を聞いたことがある有名漫画家の多くも新潟県のご出身です。
この記事では新潟県出身の漫画家10名をプロフィールとともにご紹介します。
高橋留美子|新潟県新潟市|『うる星やつら』
プロフィール
- 本名 高橋留美子
- 生年月日 1957年10月10日
- 活動期間 1978年〜
- ジャンル 少年漫画・青年漫画・ラブコメディ
簡単な経歴
2023年に画業45周年を迎える高橋留美子先生は、『うる星やつら』『らんま1/2』など多くの作品がアニメ化され国民的人気を博してきました。
1978年、大学在学中に『勝手なやつら』で第2回小学館新人コミック大賞少年部門で佳作を受賞。
その後、週刊少年サンデーでデビューを飾ります。
読書がお好きで、特に筒井康隆作品のSF要素は高橋先生の創作の根本に大きく影響を与えたとのこと。
さらには新作漫画を求め書店へ通われ、出版社からの献本もあますことなく読み尽くしているという漫画愛に溢れる高橋先生。
『うる星やつら』の途中から『めぞん一刻』の連載が始まったという怒涛の20代を振り返り、「しんどさよりも漫画家の仕事が楽しく、心が沸き立っていた」と語っています。
2021年に開設された公式Twitterでは「漫画を描くことはとても楽しいこと」とご自身の思いを寄せられており、デビューから一貫して漫画家という仕事に魅了されていることが伝わってきます。
作品をつくるうえでの信念は「読んでいる人が傷つかないこと」。
中高生の頃、漫画からたくさんの楽しみや喜びをもらったという高橋先生は、若い世代が楽しめる作品を描き続けたい、と語っていらっしゃいます。
同郷のレジェンドでもある赤塚不二夫先生も過去に受賞された紫綬褒章を2020年に受賞。
2021年には米国のコミック業界の権威ある賞・ハーベイ賞において殿堂入りをはたしています。
代表作品
髙橋留美子先生が描く数々の作品たちは「るーみっくわーるど」と呼ばれ愛され続けています。
1978年『勝手なやつら』で週刊少年サンデーからデビュー。
『うる星やつら』では第26回小学館漫画賞・第18回星雲賞コミック部門を受賞。
『うる星やつら』は1981年からテレビアニメ化され大ヒットを記録し、2022年には声優陣を一新した待望の新作アニメも放映予定となっています。
1980年代には『うる星やつら』『めぞん一刻』『らんま1/2』『1ポンドの福音』を、1990年代には『犬夜叉』、2000年代には『境界のRINNE』と長年にわたりヒット作を生み出し続けているがゆえ、どの世代の青春の中にも高橋留美子作品があるという凄すぎる状態に。
高橋作品は多くの国で翻訳版が発売され、国境を越えて多くのファンを魅了しています。
2022年現在、大正時代から続く愛と呪いをテーマにした怪奇ミステリー『MAO』を連載中です。
和月伸宏|新潟県長岡市(東京都生まれ)|『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』
プロフィール
- 名前 西脇伸宏
- 生年月日 1970年5月26日
- 活動期間 1987年〜
- ジャンル 少年漫画
簡単な経歴
『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』を生み出した和月伸宏先生の信条は「エンターテイメントの基本は笑顔とハッピーエンド」。
明るい未来を思わせる大団円が和月作品の魅力のひとつです。
そんな和月先生が漫画を描き始めたのは9歳の頃。当時はコロコロコミックが好きで、なかでも『ドラえもん』がお気に入りでした。
歳の離れた親戚のお兄さんが置いていた『デビルマン』『地上最強の男 竜』を読み、そのダークな世界観に魅了されたそうです。
週刊少年ジャンプには高校時代から登校を続け、1987年『ティーチャー・ポン』で第33回手塚賞佳作を受賞。
大ヒット作である『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』では、新潟ゆかりの地名や先生が通っていた高校の校歌の歌詞がキャラクター名の由来になっていることも有名です。
和月先生のアシスタントにはデビュー前の『ONE PIECE』尾田栄一郎先生・『SHAMAN KING ~シャーマンキング~』武井宏之先生・『Mr.FULLSWING』鈴木信也先生・『ノルマンディー秘密倶楽部』いとうみきお先生など、のちの週刊少年ジャンプを支えるそうそうたる作家陣が在籍していました。
和月先生のアシスタント経験者たちは「和月組」とも呼ばれ、その活躍ぶりから後輩作家たちの良き師匠である先生の人柄を感じることができます。
代表作品
1994年から週刊少年ジャンプで『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』を連載。
当時、週刊少年ジャンプ編集部では「時代劇は流行らない」というジンクスがあったそうですが、
全世界シリーズ累計発行部数は7200万部を突破、アニメ化・映画化・宝塚劇団による舞台化など、長きに渡り愛される人気作となりました。
さらに、2021年には新作アニメのティザーPVも公開され話題に。
『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』完結後は、西部劇の『GUN BLAZE WEST』と錬金術を題材にした『武装錬金』を発表。
初の月刊連載となった『エンバーミング-THE ANOTHER TALE OF FRANKENSTEIN-』では、「前から描きたいと思っていた」というフランケンシュタインを題材に、和月作品としては異色のダーティーな世界観を構築されました。
2022年現在、『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の続編となる『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-』をジャンプSQで連載中。
小畑健|新潟県新潟市|『DEATH NOTE』
プロフィール
- 本名 小畑健
- 生年月日 1969年2月11日
- 活動期間 1986年〜
- ジャンル 少年漫画
簡単な経歴
小畑健先生の魅力といえば、見るものを釘づけにする類まれなる画力。
デビュー当時からその高すぎる画力は健在で、アシスタント先のにわのまこと先生から「若いのに絵がむちゃくちゃうまい!」と大絶賛をうけたそうです。
『ヒカルの碁』では和風で荘厳な世界観を、『DEATH NOTE』ではゴシック調で妖艶な世界観を美しく描きだし、「作画の神」として唯一無二の存在となりました。
イラストレーターとして表紙や挿絵も数多く手がけており、なかでも集英社文庫の「人間失格」は発売1ヶ月で7万5千部を販売するなど、異例のヒットを記録しています。
画業30周年の2019年には500点の作品が並ぶ記念展覧会が開催され、全国のファンを沸かせました。
YouTube「ジャンプチャンネル」の中では『DEATH NOTE』の夜神月(やがみらいと)を小畑先生が執筆!
その美しさと神業にファンから歓喜の声が溢れています。
同郷の和月伸宏先生とは師弟関係でもあります。
『500光年の神話』で第30回手塚賞準入選を受賞。
『ヒカルの碁』では第7回手塚治虫文化賞・第45回小学館マンガ賞を受賞。
代表作品
1989年・週刊少年ジャンプから『CYBORGじいちゃんG』で連載デビューを果たします。(当時は、土方茂名義)
その後、原作者との初タッグ作品『魔神冒険譚ランプ・ランプ』(原作・佐藤進先生)、和風サスペンス『人形草紙あやつり左近』を発表。
1999年には、囲碁の世界で奮闘する少年の姿を描いた『ヒカルの碁』(原作・ほったゆみ先生)は、日本中に囲碁ブームを巻き起こす大ヒットとなりました。
原作者の大場つぐみ先生とタッグを組んだ『DEATH NOTE』『バクマン。』『プラチナエンド』は、いずれもアニメ化などメディアミックスされ大ヒット。
小畑作品の緻密で美しい世界は、国内のみならず世界中の読者を虜にしています。
2022年現在は、ジャンプSQで高校生の漫才コンビの青春を描いた『ショーハショーテン!』(原作・浅倉秋成先生)を連載中です。
しげの秀一|新潟県十日町市(旧・東頚城郡松之山町)出身|『頭文字D』
プロフィール
- 名前 重野秀一
- 生年月日 1958年3月8日
- 活動期間 1981年〜
- ジャンル 青年漫画
簡単な経歴
しげの作品といえば峠での自動車レースを題材にした『頭文字D』を思い浮かべる方も多いはずです。
1995年に連載が始まった『頭文字D』は、峠での自動車レースを舞台に走り屋達の矜持を描いた超人気作。
3度のアニメ化・映画化・さらに2005年には実写映画も制作されました。
しげの先生は漫画家となる前、大学進学のために新潟から上京。高校時代はオートバイにハマっており、漫画一色の生活ではなかったといいます。
そんなバイク好きの先生が1983年に発表された作品が、バイクブームの先駆けとなった『バリバリ伝説』です。
多くのバイク愛好家たちに影響を与え、この作品で講談社漫画賞を受賞しています。
その後、『バリバリ伝説』の印税でトヨタ車の「ハチロク」を購入したことが転機となり、冒頭にご紹介した『頭文字D』が制作されました。
なお、この「ハチロク」は購入から30年以上乗り続けていらっしゃいます。
代表作品
増刊少年サンデーでデビューされましたが、1981年に『おれたち絶好調』で増刊少年マガジンから再デビューを果たしています。
1983年の『バリバリ伝説』、1995年から連載開始した『頭文字D』では、勝負に生きる男の世界を熱筆。
その後、2014年『高嶺の花』では冴えない中年男性と金髪ギャルの歳の差ラブストーリーを、2015年にはギャルの女子高生が野球部で活躍する青春スポ根『セーラーエース』を発表されました。
自動車・バイク、といった男らしい題材のみならず、女性の輝くような可愛らしさをも描き出す...作風の幅広さに心が掴まれます。
2022年現在連載中の『MFゴースト』は、自動車の自動運転が普及した未来の日本が舞台。公道での自動車レースバトル「MFG」の世界に身を置く若者達の生き様を描いています。
『MFゴースト』は2023年にアニメ化も決定しています。
小林まこと
プロフィール
- 名前 小林誠
- 生年月日 1958年5月13日
- 活動期間 1978年〜
- ジャンル 青年漫画
- 公式HP マンガの描き方 _ KONBAYASHI LAND
簡単な経歴
多くの柔道家に愛された名作『1・2の三四郎』『柔道部物語』を描いた小林まこと先生も新潟県出身の漫画家です。
小林作品を読むとまず目をひかれるのは、キャラクターの豊かな表情。
高校時代に大好きな東映映画の俳優・菅原文太さんと高倉健さんの表情をひたすらスケッチしていた経験が、迫力ある表情作りの礎となっているそうです。
代表作でもある『柔道部物語』は柔道に励む若者達のバイブル的人気を誇りました。
オリンピック3大会連続金メダルを獲得した柔道家・野村忠宏さんも愛読者の1人。
『柔道部物語』の主人公・三五の未熟な部分と柔道を始めて間もなかった頃の自分を重ねて愛読していたと語っています。
さらに「動きや相手の崩しがいちばんリアルにイメージできたのが『柔道部物語』だった」と息巻くほど、迫力に溢れた描写が多くの柔道部員達の心を掴んでいたようです。
2014年には『瞼の母』の完結をもって漫画家を引退されていましたが、アトランタオリンピック柔道女子61㎏級の金メダリスト・恵本裕子さんとの交流をきっかけに『JJM 女子柔道部物語』の執筆を手がけ、漫画界に復帰されました。
新潟市観光バスやインスタ映えスポットとして有名なWhat's NiiGATAのモニュメントには、小林先生の『What's Michael?』のイラストがあしらわれています。
プロレス漫画の『1・2の三四郎』で第5回講談社漫画賞少年漫画部門を受賞。
猫漫画の金字塔とも呼ばれる『What's Michael?』では、第10回講談社漫画賞一般部門を受賞。
代表作品
1985年から連載が始まった『柔道部物語』は、柔道部の部室には必ずあると言われるバイブル的存在でした。
主人公・三五(さんご)は先輩たちの甘い言葉に誘われて柔道部に入部しますが、釣った魚に餌はやらぬとばかりに厳しく豹変する先輩たち。
三五はここでひるまず「一度やると決めた柔道だ。強くなってみせるぞ」という前向きな心持ちで柔道家として成長していきます。
たとえハプニングであっても何かをやらないことには面白いことは始まらない。
この作品で「理不尽を受け入れる面白さ」を伝えたかったと小林先生は語っています。
2022年現在は旭川を舞台に女子高生が世界の頂点を目指す『JJM 女子柔道部物語』を熱筆されています。
赤塚不二夫|新潟県(満州国熱河省生まれ)|『おそ松くん』
プロフィール
- 名前 赤塚藤尾
- 生年月日 1935年9月14日
- 活動期間 1956年〜2002年
- ジャンル ギャグ・少年漫画・少女漫画
- 公式HP https://www.koredeiinoda.net/
簡単な経歴
人と同じことをやってもつまらない。
ギャグ漫画界の王様と呼ばれる赤塚不二夫先生は、人気作家となったあとも自分の好奇心と向き合い創作を続けてきました。
1935年に満州で生まれ、1946年11歳のときに母親の実家である奈良県へ帰国します。
小学5年生の2学期の頃、貸本屋で手塚治虫先生の『ロストワールド』と出会い、世界観の壮大さに刺激をうけ漫画家を志したそうです。
1949年13歳の時、父親の故郷である新潟県へ。
中学卒業後には看板屋に就職し、映画館と縁ができたことで多くの映画を鑑賞しました。
この頃漫画投稿も始め、『漫画少年』に作品が掲載されることもあったといいます。
18歳の頃上京し、トキワ荘で当時の新鋭漫画家たちと漫画漬けの日々を過ごします。
1956年には少女漫画『嵐をこえて』で曙出版からデビュー。
曙出版の社長と赤塚先生が同じ新潟県出身だったことから、以降40年以上のお付き合いが続いたそうです。
『おそ松くん』『ひみつのアッコちゃん』など国民的ヒット作を生み出し、1965年にはフジオプロを設立。
1967年には週刊少年マガジンから『天才バカボン』を発表し、国民的ギャグ漫画家として確固たる地位を築きました。
1970年に新潟県で行われたサイン会で手書きした色紙は驚異の300枚。そのひとつひとつを丁寧に描きあげたといいます。
その後もファンへのサービス精神は衰えることなく晩年に至るまで新潟県へ足を運んでいたようです。
赤塚先生といえばタレントのタモリさんとの親交の深さが有名ですが、お二人の出会いは1975年の新宿でした。
タモリさんをマンションに居候させ自分は仕事場へ寝泊まりするなど、赤塚先生がいかにタモリさんの才能に惚れ込んでいたかが伝わってくるエピソードも多く残されています。
『おそ松くん』で第10回小学館漫画賞、『天才バカボン』で第18回文藝春秋漫画賞を受賞。
1997年には第26回日本漫画家協会文部大臣賞受賞、1998年には紫綬褒章を受賞されています。
2008年肺炎のため逝去されております。
代表作品
赤塚不二夫先生は1956年の『嵐をこえて』から描き下ろし・読み切り・連載作品合わせて約540作品以上を執筆されている漫画界のレジェンドです。
連載作家としてのキャリアは、ちばてつや先生のピンチヒッターとして描いた読み切り作品『ナマちゃんのにちようび』がきっかけでスタート。
その後1962年に連載が開始された作品が『おそ松くん』なのですが、元々4回で終わる短期連載だったことをご存じでしょうか。
たった4回に全てを賭けた赤塚先生は、『おそ松くん』をなんとしても面白いものにするべく試行錯誤。
主人公は双子?3つ子?と悩む赤塚先生に「いっそ6人にしたら?」という妻・登茂子さんの助言もあり、主人公が6つ子という唯一無二のとんでも設定が生まれたそうです。
赤塚先生の面白いものを生み出そうという気合いが読者の心を掴み、劇中のギャグ「シェー」が子供たちの間で大ブームとなるなど『おそ松くん』は4回連載の予定から7年の長期連載となりました。
『おそ松くん』の後に連載された『ひみつのアッコちゃん』では、普通の女の子×魔法の変身アイテムという魔法少女作品の定番ともいえるスタイルを確立。
1967年に発表した『天才バカボン』は誰もがその名を知るベストセラー作品となり、ギャグ漫画界に多くの影響を及ぼす国民的名作となりました。
『おそ松くん』『ひみつのアッコちゃん』は2022年で連載開始60周年を迎えます。
水島新司|新潟県新潟市|『ドカベン』
プロフィール
- 名前 水島新司
- 生年月日 1939年4月10日
- 活動期間 1958年〜2020年
- ジャンル 野球漫画
簡単な経歴
ご自身の野球愛を様々な角度から具現化した、野球漫画界の名匠とも言える水島新司先生。
中学卒業後、水産問屋で仕事をするかたわら睡眠時間を削って漫画制作にあたっていたそうです。
1958年18歳の時に『深夜の客』でデビュー。
それから10年後、『エースの条件』を皮切りに『男どアホウ甲子園』『野球狂の詩』『ドカベン』を相次いで連載し、野球漫画の第一人者としてその名を轟かせました。
とくに『ドカベン』にはご自身の中に生まれた高校野球への熱狂が詰め込まれているそうです。
デビュー後すぐに野球漫画にとりかからなかった理由は「まともな絵が描けるまで待っていた」から。
きたるべき時に備え野球の躍動感を描き出せる画力を磨き続けていました。
2008年からは定時制高校の野球部を舞台にした異色の野球漫画『泣いてたまるか 北野羽衣子の青春』がビジネスジャンプで連載され話題となりました。
1970年『男どアホウ甲子園』で第19回小学館漫画賞を受賞。
『野球狂の詩』で第4回講談社出版文化賞児童まんが部門・『あぶさん』は第22回小学館漫画賞を受賞しています。
2005年に紫綬褒章受章。さらに日本漫画協会賞文部科学大臣賞も受賞。
2020年12月には引退を発表し、惜しまれながらも63年間の漫画家生活に幕をおろしました。
2022年1月に逝去されています。
代表作品
1972年に週刊少年チャンピオンで連載が始まった『ドカベン』はアニメ化もされ、多くのファンを持つ国民的野球漫画になりました。
漫画に詳しくない人であっても水島新司先生の名作『ドカベン』の名前は聞いたことがあるはずです。
『ドカベン』は必殺技での対決が主流だった当時のスポーツ漫画のなかで、リアルな競技描写を取り入れるという作風を作り上げた先駆者的存在でした。
スポーツ漫画はドカベン以前・以後で区切られる、と言われるほど、漫画表現に新たなスタンダードを作った偉大な作品なんです。
現在私たちが楽しんでいるスポーツ漫画も『ドカベン』がなければ生まれなかったかも?と言われるほど、のちの漫画界に大きな影響を与えました。
今作は続編も含めると全205巻が発刊された超ロングラン作品です。
魔夜峰央|新潟県新潟市|『パタリロ!』
プロフィール
- 名前 山田 峰央
- 生年月日 1953年3月4日
- 活動期間 1973年~
- ジャンル 少女漫画・ギャグ漫画
簡単な経歴
耽美な絵柄とギャグを掛け合わせたシュールな世界観の印象が強い魔夜峰央先生ですが、デビュー当時は違った作風だったことをご存じでしょうか?
1973年のデビュー以降は、オカルト・ホラー・ミステリーといったシリアス路線が中心でした。
そこからギャグ路線へ転換。
新境地となった『パタリロ!』は大ヒットとなり、アニメ化・舞台化・実写化と多くのメディアミックスも果たしました。
少女漫画史上に残るご長寿ギャグ漫画として、マンガアプリ「マンガPark」で現在も連載中です。
近年SNSから火がつき大人気となった『翔んで埼玉』も魔夜作品。
新潟県から移住したのち埼玉県民の劣等感に触れ、それらを自虐ネタとして昇華したのが『翔んで埼玉』でした。
当時の仕事への鬱憤を晴らすような気持ちで執筆したとも語られています。
1999年に『パタリロ!』で第28回漫画家協会賞を受賞。
代表作品
1978年から不定期連載で『ラシャーヌ!』を発表。
シリアスな作品を多く描かれてきた中、惚れっぽい美少年のラシャーヌが事件を巻き起こし最後は意中の相手にフラれてしまう...という初のドタバタギャグ作品となりました。
その後1978年に花とゆめで連載開始された『パタリロ!』は、2022年現在も連載中というご長寿作品として愛され続けています。
同作は1982年にアニメ化され大ヒット、2016年には個性派俳優・加藤諒さんを主演に迎え舞台化されました。
2019年には舞台化キャストによる実写映画も公開されています。
1982年・1983年には『翔んで埼玉』を3回に分け連載。近年ではひどすぎる地方dis漫画として話題を呼び、2019年に実写映画化され大ヒット!
『翔ばして! 埼玉 魔夜峰央パーフェクトお仕事ブック』は、魔夜先生ご自身について深く知ることができるファン必携の1冊となっています。
新沢基栄|新潟県柏崎市|『ハイスクール!奇面組』
プロフィール
- 名前 新沢 基栄
- 生年月日 1958年6月10日
- 活動期間 1980年〜
- ジャンル 少年漫画
簡単な経歴
ギャグ漫画史上に燦然と輝く学園ギャグコメディ『ハイスクール!奇面組』の作者・新沢基栄先生も新潟県のご出身です。
中・高校生時代に地元新聞の読者投稿欄にイラストを投稿し、たびたび掲載を勝ち取っていたという画力の高さがうかがえるエピソードも。
週刊少年ジャンプで『3年奇面組』『ハイスクール!奇面組』を連載し、アニメ化され大ヒットとなります。
しかし、週刊連載の過密スケジュールの中で持病の腰痛が悪化。『ハイスクール!奇面組』はおよそ5年で惜しまれながら連載終了することとなりました。
2001年には月刊少年ガンガンで『フラッシュ!奇面組』を連載。
2009年には大人のための学習漫画「大人の科学マガジン」Vol.26の『大人のひみつシリーズ モテる・モテないのひみつ』で作画を担当し話題をさらいました。
地元新聞「新潟日報」の広告面でトーヨータイヤと『ハイスクール!奇面組』のコラボレーション広告も展開されるなど、地元新潟で愛され続ける漫画家のひとりです。
代表作品
1980年に週刊少年ジャンプで『3年奇面組』でデビュー。
1982年からは『3年奇面組』の続編ともなる青春ドタバタ学園ギャグコメディ『ハイスクール!奇面組』を連載。
おかしな顔を持つ5人組が巻き起こす珍事件に、日本中が抱腹絶倒しました。
2017年には舞台化もされています。
聖悠紀|新潟県新発田市|『超人ロック』
プロフィール
- 名前 長谷川 清俊
- 生年月日 1949年12月21日
- 活動期間 1972年〜
- ジャンル SF漫画・少女漫画
- 公式ホームページ http://denkaba.com/
簡単な経歴
超ご長寿SF漫画『超人ロック』の作者・聖悠紀先生も新潟県のご出身です。
SFファンもそうでない人も、みんなが心躍らせる...そんなSF物語『超人ロック』を聖先生が生み出したのは1966年。
当初は落書き程度で絵を嗜んでいたそうですが、漫画サークル「作画グループ」に所属したことで漫画を描くようになりました。
「作画グループ」内で発表され大好評を得たのが、その後50年以上愛されることとなる『超人ロック』です。
1971年には別冊少女コミックから『うちの兄貴』でデビュー。
このデビューも、「作画グループ」の肉筆回覧同人誌がきっかけでした。
同人作品だった『超人ロック』はファンの声に後押しされ1978年に商業誌連載が始まり、メディアミックスを通してより多くのファンに届けられました。
2017年には『超人ロック』50周年を祝う「聖悠紀 超人ロック生誕50周年展」や記念トークショーが盛大に催され、多くのファンが沸き立ちました。
毎年6月9日には「超人ロックの日」と題してファンの熱いメッセージがSNS上に集結しています。
2020年にはご自身のSNSを通してパーキンソン病であることを発表されました。
代表作品
1967年に執筆した『超人ロック』は、ロックファンによる「聖悠紀を弾圧して超人ロックを守ろう会」の声援をうけ月刊OUTの別冊・ランデヴーに掲載されることになりました。
さらに週刊少年キングで連載が始まると人気が爆発。
その後50年以上シリーズとして連載が続くご長寿作品となりました。
初期の頃からひたすら自分が面白いもの、かっこいいものを描いているという聖先生の言葉通り、超人ロックの世界にはかっこいいメカニックがずらり。
敵との戦闘で使う超能力も読者の心をくすぐります。
SFコメディ『くるくるパッX』や星間運送が舞台の『TWD EXPRESS』なども発表されています。
まとめ
ご長寿作品も多く手がける漫画家さんの多さに圧倒されました。
新潟県内の観光地には漫画作品に関連するたくさんの見どころも用意されています。
ぜひ新潟県に足を運んだ際には、個性豊かな作品世界に没頭してみてください。
参考資料
高橋留美子インタビュー!『うる星やつら』『犬夜叉』から最新作『MAO』まで。「こえる」をキーワードに作品世界をひもとく! _ ダ・ヴィンチWeb
祝「うる星やつら」アニメ化、高橋留美子さんインタビュー! SF、ギャグ、学園もの...なんでもありの世界だっちゃ|好書好日
高橋留美子「私は永遠の"中2病"なんです」 担当編集が"驚愕"した『犬夜叉』声優との宮古島でのできごと _ 文春オンライン
高橋留美子先生が紫綬褒章を受賞!レジェンドへ向けてマンガ界から続々と祝福のコメントが _ アル
ジャンプスクエア創刊9周年記念 和月伸宏インタビュー - コミックナタリー 特集・インタビュー
長岡出身・和月伸宏氏代表作「25周年記念 るろうに剣心展」 at 新潟市美術館 _ WebSkip
長岡市出身の大ヒット漫画家 "るろうに剣心" 和月伸宏さん _ WebSkip
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