2023/08/28
高知県
『竜とそばかすの姫』聖地巡礼スポット11選!舞台となった高知県を紹介
公開初日からたった3日で60万人以上を動員し、大ヒットを記録した映画『竜とそばかすの姫』。
本作の主な舞台は高知県であり、作中には県内に実在するスポットが多数登場しています。
そのため実際に高知県まで足を運び、主人公たちの軌跡をたどる「聖地巡礼」を行うファンも多いです。
この記事では、高知県にある『竜とそばかすの姫』の聖地巡礼スポットを11か所解説!
作品の名シーンがよみがえる聖地巡礼の旅に出かけてみませんか。
『竜とそばかすの姫』とは?作品概要をチェック!
・制作会社 スタジオ地図
・監督、脚本、原作 細田 守(ほそだ まもる)
・国内公開日 2021年7月16日
・上映時間 121分
・PV: 『竜とそばかすの姫』予告1【2021年7月16日(金)公開】
ファンからは「竜そば」の略称で呼ばれることも多い『竜とそばかすの姫』。
本作は『時をかける少女』『おおかみこどもの雨と雪』などで知られる細田守監督の6作品目として誕生しました。
「音楽」が作品テーマの一つとなっているため、シンガーソングライターの中村佳穂(なかむら かほ)やYOASOBIのボーカル・幾田りら(いくた りら)といった、人気歌手を声優にキャスティングしているのも大きな特徴です。
本作は、アニメーションの視覚芸術と音楽が特に高く評価され、第45回日本アカデミー賞では優秀アニメーション作品賞を受賞しました。
『竜とそばかすの姫』のあらすじ
高知県の片田舎に暮らす内藤鈴(ないとう すず)は、そばかす顔が特徴的な女子高生。
すずは事故で母を失って以来大好きだった歌が歌えなくなり、二人暮らしをする父との関係にも溝が生まれていました。
そんな中、曲作りだけが生きる糧となっていたすずは、ある日親友の別役弘香(べつやく ひろか)に誘われ「U(ユー)」に参加します。
Uとは、世界中の50億人以上もの人が集う巨大なインターネット仮想世界。
Uの世界では「As(アズ)」と呼ばれるアバターの姿になり、現実世界とは異なる人生を送れます。
すずはUの世界でベルというAsになり、ベルとしてならのびのびと歌えました。
ベルの歌声は瞬く間に世界を魅了し、ついに大規模なコンサートが開催されることになります。
しかし当日、謎の存在・竜(りゅう)が突然現れては大暴れし、コンサートは中止に。
怒りに燃えて竜を執拗に追いかける人まで現れる中、竜のことが気になったベルは彼に近づき、竜もまた少しずつ彼女に心を開いていきますが...。
『竜とそばかすの姫』の聖地はなぜ高知県?
細田守監督といえば、実在する場所を作品舞台にすることが多いのが特徴。
過去にも『サマーウォーズ』では長野県上田市を、『バケモノの子』では東京都渋谷区を舞台とし、『竜とそばかすの姫』の作品舞台にも注目が集まっていました。
今回『竜とそばかすの姫』の舞台が高知県になったのは、多くの人が集まるインターネットの世界との対比を描きたかったからだそうです。
高知県は「限界集落」という言葉が生まれた場所でもあり、実は人口減少が深刻化している土地の一つ。
細田守監督はそんな高知県を舞台とすることで、世界中の人から注目され称賛を浴びるベルと田舎町でひっそり暮らすすずのコントラストを強調したかったといいます。
また現代は、地方の人口減少や少子化が加速する一方、インターネットにはどんどん人が集まる現象が続いていますよね。
細田守監督は高知県に暮らすすずがインターネットを介して世界に羽ばたいたように、地方に住みながら才能を発揮する人が出てきてほしいという願いを込めて、作品舞台を高知県にしたそうです。
高知県は細田守監督の憧れの土地
高知県が『竜とそばかすの姫』の作品舞台に選ばれたのは、細田守監督が長年高知県に憧れを持っていたことも一因でした。
細田守監督は20歳のころに小説「竜馬がゆく」を読み、以来漠然と高知という土地に憧憬を抱いていたといいます。
しかし、行きたいという気持ちはあったもののなかなか行く機会がなく、今回のロケ地探しで初めて高知県を訪問。
辿りついた仁淀川(によどがわ)が『竜とそばかすの姫』の世界観にぴったりの素晴らしい土地であったことはもちろん、仁淀川が流れる高知県は自身の憧れの地でもあったことから本作の作品舞台となりました。
『竜とそばかすの姫』の聖地巡礼スポット11選
ここからは高知県にある『竜とそばかすの姫』の聖地巡礼スポットを紹介します!
浅尾沈下橋(あそおのちんかばし)
浅尾沈下橋は、すずの生まれ育った集落に架かる橋のモデルです。
すずは毎日この橋を渡って学校に行っていたので、印象に残っている人も多いのではないでしょうか。
橋と対岸に見える集落とが絶妙なコントラストとなり、美しい景色を見せています。
なお作中で、浅尾沈下橋を駆け抜けていく車はダイハツのムーヴキャンバス。
細田守監督の絵コンテにたまたま描かれていたのがムーブキャンバスで、そのまま正式コラボとなりました。
住所:高知県高岡郡越知町浅尾鎌井田本村
安居渓谷 水晶淵(やすいけいこく すいしょうぶち)
安居渓谷水晶淵は『竜とそばかすの姫』の聖地が高知になるきっかけを作った仁淀川の景勝地で、作中ではすずの回想シーンに登場しました。
仁淀川は国土交通省が発表する「水質が最も良好な河川」に過去10年で8回も選ばれており、日本で最もきれいな川といっても過言ではありません。
そして、透明度の高い仁淀川の水は水中で神秘的な青色に見えることから「仁淀ブルー」と呼ばれています。
すずの回想シーンでは鮮やかなブルーの川の中を泳ぐ姿が印象的でしたが、実際の川も同様の美しい色をしており、四国八十八景にも選ばれた景色は必見です。
住所:〒781-1628 高知県吾川郡仁淀川町大屋
鏡川
鏡川は、すずの通学途中にある川です。
すずはこの川のほとりで同級生と過ごしたり歌を歌ったり、時には涙をこぼしたりしていました。
また、すずの同級生・カミシンこと千頭慎次郎(ちかみ しんじろう)がカヌーの練習をしていた場所でもあります。
美しい水面はまるで姿を映す鏡のようであることからこの名前がついた鏡川は、高知市を代表する川の一つです。
住所:〒780-8031 高知県高知市大原町
帯屋町商店街(おびやまちしょうてんがい)
帯屋町商店街は、ヒロちゃんの家に向かうためにすずが走り抜けた商店街です。
ベルのフォロワー急増に驚いたすずは、ヒロちゃん宅めがけて猛ダッシュしていましたよね。
なお、実在する帯屋町商店街は、高知県内一の規模を誇る巨大なアーケード商店街。
東西650mにさまざまな店舗が軒を連ね、聖地巡礼だけでなく高知グルメを堪能したりお土産を探したりするのにもぴったりです。
住所:〒780-0841 高知県高知市帯屋町
西の谷第二バス停
西の谷第二バス停は、すずが通学のためバスを待っていたバス停です。
作中では一瞬しか描かれなかったシーンですが、ベンチやカーブミラーの配置まで忠実なので、竜そばファンなら一目ですぐにわかるはず!
すずも乗ったバスに乗って、同じ景色を眺めてみるのもいいかもしれません。
住所:〒781-2141 高知県吾川郡いの町勝賀瀬
JR高知駅
JR高知駅は、すずが夜行バスに乗った場所です。
すずはJR高知駅すぐの高速バスターミナルから、夜行バスに乗って東京へと向かいました。
作中でも目立っていた左右非対称のアーチ構造が印象的な駅舎は、写真映えもばっちりです。
住所:〒780-0061 高知県高知市栄田町
日高村立能津小学校(ひだかそんりつのうづしょうがっこう)
日高村立能津小学校は、合唱隊が練習をしたりすずとヒロちゃんがパソコンで通信したりしていた場所です。
作中では「集落活動センターとして使われている廃校」という設定でしたが、実際は廃校しておらず小学生たちが日々勉強をしています。
施設内は関係者以外立ち入り禁止のため、聖地巡礼する際は外から静かに眺めるようにしましょう。
住所:〒781-2164 高知県高岡郡日高村本村8
JR伊野駅
JR伊野駅は、カミシンと渡辺瑠果(わたなべ るか)が両思いだと判明した場所です。
特に待合所は作中に何度も登場したため、聖地巡礼スポットとして人気があります。
また、JR伊野駅はJR四国の鉄道路線・土讃線の列車停車駅であり、作中ですずは土讃線須崎行の1000系車両に乗っていました。
そのためJR伊野駅からすずも乗った須崎行の電車に乗っても、作品の世界観に浸れそうです。
住所:〒781-2110 高知県吾川郡いの町新町
ローソン伊野駅前店
JR伊野駅の出口すぐそばにあるローソン伊野駅前店は、すずの幼馴染み・久武忍(ひさたけ しのぶ)からベルの正体について指摘された場所です。
ローソン周辺の風景まで忠実に再現されているため、JR伊野駅とセットで聖地巡礼するといいでしょう。
過去には『竜とそばかすの姫』とコラボした限定アイスを販売したこともおり、店内には聖地巡礼にきたファンを歓迎するムードが漂っています。
住所:〒781-2105 高知県吾川郡いの町新町27-1
ふれあいの里 柳野
ふれあいの里 柳野は、すずとヒロちゃんが一緒に昼食を食べた場所です。
作中では、すずの家の近所にある設定で描かれていました。
ふれあいの里 柳野では山菜を使った日替わり定食が食べられるほか、直売所では特産品や住民の手作り食品などが販売されており、休憩やお土産探しにもおすすめです。
住所:〒781-2325 高知県吾川郡いの町小川柳野2482
波川公園(はかわこうえん)
波川公園の河原は、クライマックスの重要シーンにも登場したほか、しのぶくんに正体がバレそうになったときすずが逃げてきた場所です。
夏になると川遊びやBBQをする地元住民で混み合うため、静かに聖地巡礼したい場合は早朝や夏以外の季節に行くといいかもしれません。
住所:〒781-2128 高知県吾川郡いの町
まとめ
『竜とそばかすの姫』に登場する、聖地11か所を紹介しました。
本作の聖地は景勝地も多く、聖地巡礼しながら美しい景色に癒されること間違いなしです。
中には電車やバスだとアクセスしにくい聖地もありますが、地元を知り尽くし聖地を効率よく巡ってくれる貸切タクシープランも展開されています。
『竜とそばかすの姫』ファンはぜひ、作品世界を追体験できる高知県に足を運んでみてくださいね。
<参考>
映画「竜とそばかすの姫」スペシャルタイアップサイト|こうち旅ネット
『竜とそばかすの姫』細田守 本誌未収録インタビュー Vol.3
たまぽん通信編集部:ごとう ゆき
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