夏に観たい名作アニメと名高い『サマーウォーズ』。

本作は長野県上田市を物語の舞台としており、作中には上田市に実在する多くのスポットが登場しています。

そのため上田市は「サマーウォーズの聖地」と呼ばれ、今なお巡礼しに足を運ぶファンも多いです。

この記事では、長野県上田市にある『サマーウォーズ』の聖地巡礼スポットを9か所解説！
あえて暑い夏に聖地巡礼し、主人公たちと同じ空気を感じてみるのもおすすめです。

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『サマーウォーズ』の作品概要

・制作会社　 マッドハウス

・監督　細田 守（ほそだ まもる）

・脚本　奥寺 佐渡子（おくでら さとこ）

・国内公開日　2009年8月1日

・上映時間　115分

・PV　 「サマーウォーズ」　劇場用予告

「つながりこそが、ボクらの武器。」がキャッチコピーの『サマーウォーズ』。

本作は『時をかける少女』『竜とそばかすの姫』などで有名な細田守監督が、初めて手掛けた長編オリジナル作品です。

「大家族の絆」をテーマに、どこか懐かしさを感じる風景がたくさん描かれた本作は、127もの映画館で公開され興業収入16億超えの大ヒットとなりました。

また、日本の夏の美しさをうまく表現した本作は海外でも高く評価され、第42回シッチェス・カタロニア国際映画祭のアニメーション部門で最優秀長編作品賞を受賞しています。

『サマーウォーズ』のあらすじ

数学好きの高校生・小磯健二（こいそ けんじ）が暮らす世界には、OZ（オズ）と呼ばれるインターネット仮想世界が欠かせません。

OZにはあらゆるサービスが統合され、ユーザーはパソコンや携帯などの通信端末から簡単にOZにアクセスし、ゲームやショッピング、納税まで行えるようになっていました。

OZの保守点検のバイトをしていた健二は、ある日憧れの先輩・篠原夏希（しのはら なつき）から「一緒に彼女の実家に行く」というバイトに誘われます。

夏希と一緒に過ごせることに心を躍らせ、東京から彼女の実家がある長野県上田市までやってきた健二ですが、夏希の実家を見てびっくり！

夏希の実家は武田信玄（たけだ しんげん）に仕えた名家で、今なお各界で名を馳せる人ばかりが集っているやり手の大家族でした。

また同時に、健二は「夏希にできたエリート彼氏役」を演じるために連れて来られたのだとわかり愕然とします。

そんな中、健二のもとに膨大な数列が書かれた謎のメールが届きました。

そのメールを遊びのクイズのようなものだと思った健二は、数学が得意なこともあり問題を解き、答えを返信してしまいます。

しかし健二が解いた問題はクイズではなく、OZの管理権限にまつわる暗号！

健二が暗号の答えを見つけてしまったせいでOZは正常に機能しなくなり、現実世界にも大混乱が巻き起こりました。

被害の拡大を防ぎOZを乗っ取った謎の人工知能を倒すため、健二は戦いを挑みますが...。

『サマーウォーズ』の聖地に上田市が選ばれた理由とは

『サマーウォーズ』の舞台に選ばれたのは、長野県上田市。

上田市が本作の舞台になった理由は、細田守監督の奥さんが上田市出身であることが大きく関係しているといいます。

奥さんの実家に結婚のあいさつに行った際、細田守監督は上田市の澄み渡った空やノスタルジックな風景、過ごしやすい気候などが強く印象に残ったそう。

そして『サマーウォーズ』の構想に着手する際、細田守監督は上田市のことを思い出し「上田市で得た自分の体験を映画に反映させつつ、別の場所を舞台にしよう」と考えました。

しかし、日常会話の中で奥さんが定期的に上田市の魅力を話すため、細田守監督はどんどん上田市について詳しくなっていきます。

細田守監督はたくさんの舞台候補の町を訪れましたが、どの町を見ても「やはり上田市がこの映画の内容に一番ふさわしい」と思ったため、舞台を上田市に決めたそうです。

上田市が持つ歴史も決め手の一つ

さらに細田守監督は上田市が持つ歴史と、その歴史を誇りに思う地元住民にも惹かれたといいます。

上田市はかつて、真田幸村（さなだ ゆきむら）やその父・真田昌幸（さなだ まさゆき）といった真田家が「上田合戦」と呼ばれる攻防戦を行い、徳川家に勝利した土地。

上田市民は今なお真田一族の物語を大切にしており、細田守監督は「上田市が持つ歴史とその歴史を大切にする人々も映画のストーリーにマッチしている」と考えたそうです。

また、細田守監督は「今のアニメにはリアリティが必要」という考えを強く持っており、舞台にした町をとことん詳しく描くのが特徴。

『サマーウォーズ』においても、上田市の人が観た際「ちゃんと上田市だ」と思えるような風景を作ることを意識したといいます。

本作を見る際は、細部まで丁寧に取材して描かれた上田市のスポットにもぜひ注目してくださいね！

『サマーウォーズ』の聖地巡礼スポット

ここからは『サマーウォーズ』に登場または関連している、上田市の聖地巡礼スポットを紹介します！

上田城・東虎口櫓門（ひがしこぐちやぐらもん）

上田城の東虎口櫓門は、陣内家の門のモデルになった場所です。

門だけでも相当大きく、どれほど陣内家が広いのかがよくわかりますよ！

また、上田城は真田昌幸が築いた城でもあります。

かつては戦場だったこの場所も今では桜の名所となっているので、混雑を避けたいなら春以外の季節に、聖地巡礼と一緒にお花見も楽しみたいなら春に行くといいでしょう。

住所：〒386-0026 長野県上田市二の丸2-4

眞田神社（さなだじんじゃ）

作中には登場しませんでしたが、眞田神社は『サマーウォーズ』のヒット祈願が行われた神社です。

ヒット祈願には監督やスタッフはもちろん、健二の声を担当した神木隆之介（かみき りゅうのすけ）さんや夏希の声を演じた桜庭ななみ（さくらば ななみ）さんらも参加して、映画の成功を願いました。

眞田神社は、東虎口櫓門がある上田城跡公園内にあるので、一緒に聖地巡礼するのがおすすめ。

住所：〒386-0026 長野県上田市二の丸1-12

海野町商店街

海野町商店街は、陣内侘助（じんのうち わびすけ）が栄（さかえ）おばあちゃんが亡くなったと知らされた商店街のモデルです。

侘助はここで、大慌てで車をUターンさせていました。

また、作中では「上田わっしょい」で盛り上がる商店街の様子が描かれましたが、上田わっしょいは海野町商店街で本当に開催されているお祭り。

上田わっしょいは毎年7月最終土曜日に行われており、アバターの着ぐるみを着てお祭りに参加するサマーウォーズファンもたくさんいます。

商店街は飲食店が多いので、聖地巡礼中に休憩したくなったときや小腹が空いたときにもぴったりです。

住所：〒386-0012 長野県上田市中央2丁目10

上田市役所

上田市役所は、陣内頼彦（じんのうち よりひこ）がアバターを操っていた場所です。

頼彦は、市役所の入り口すぐそばで携帯を使って操作していましたね。

なお、作中で勤務する描写はなかったものの、上田市役所は陣内理香（じんのうち りか）の職場でもあります。

住所：〒386-0024 長野県上田市大手1丁目11-16

砥石・米山城跡（といし・よねやまじょうあと）

砥石・米山城跡は、作中で陣内家の屋敷があるとされた場所です。

上田市街と真田の町並みが一望できる絶景は作中でもそのまま描かれ、印象的なシーンに仕上がっていました。

ぜひ同じ場所に立ち、陣内家の面々が見ていた景色を見てみてください。

〒386-0002 長野県上田市住吉

伊勢山バス停（いせやまバスてい）

伊勢山バス停は、陣内家に向かう夏希たちが利用したバス停です。

夏希は親戚たちと一緒に伊勢山バス停からバスに乗り実家に向かっていました。

夏希たちが降りた「陣内前」というバス停は存在しませんが、映画とほとんど変わらないバス停は、サマーウォーズファンなら必見！

住所： 〒386-0003　長野県上田市

長野県上田高等学校

上田高校は、陣内了平（じんのうち りょうへい）が通っていた高校です。

了平は上田高校で野球部に所属しエースを務めていました。

また、陣内家にかかっていた「試百難」と書かれた額は、上田高校同窓会館にある扁額と同じものです。

住所：〒386-0024 長野県上田市大手1丁目4-32

上田市観光会館

上田市観光会館は、サマーウォーズの聖地巡礼ノートがある場所です。

ノートの表紙には細田守監督の直筆イラストが使用されており、ファン心をくすぐります。

作中に登場した場所ではありませんが、銘菓や地酒などを販売しており聖地巡礼のお土産を購入していくファンも多いといいます。

住所：〒386-0024 長野県上田市大手2丁目8-4

上田駅

上田駅は夏希と健二が実家に向かう際に利用した駅です。

2人は上田駅から上田電鉄・別所線に乗り換えていました。

夏希たちが乗った別所線の「まるまどどりーむ号」は2019年に惜しまれつつ引退しましたが、駅構内は今なお映画とほとんど変わらない姿を残しています。

住所： 〒386-0025 長野県上田市天神1丁目1-1

まとめ

『サマーウォーズ』に登場した、聖地と呼ばれる場所を9か所紹介しました。

本作の聖地は、豊かな自然や歴史ロマンを感じられるスポットが多いのが特徴。

特に夏の上田市では、山々の緑に青い空、真っ白な入道雲を見ることができ、作中と同じ風景にエモさが倍増します。

豊かな自然と文化が融合した上田市に、ぜひ聖地巡礼しに行ってみてくださいね。

＜参考＞

映画「サマーウォーズ」公式サイト

サマーウォーズの里・信州上田【公式】

アニメを"絵空事"にしないために――『サマーウォーズ』のロケハン術（1/6 ページ） - ITmedia ビジネスオンライン


たまぽん通信編集部　ごとう　ゆき

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